前回の 読書メモ: 世界標準の経営理論 - 第35章 企業ガバナンスと経営理論 の続きを読んでいきます。
前章も前々章もなんですけど、結構会社視点の困りごとみたいなのが続いてきてて、 この第5部はテーマによってはあまり興味がないものが続いたりしますね。
僕ももうしばらく会社組織の話はもういいかなって思っている立ち位置なので、 人事とか企業ガバナンスとかは、必要になってから改めて見ればいいかなと思いながらも、 さらっと把握のために読んでます。
とはいえ全然関係ないかと言われるとそうでもなくて、 例えば今回のグローバル経営ってやつなんかは、一見関係ないと思いつつも、 もうネットでつながってる時代なので、知らず知らずのうちに海外と取引しちゃうことにもなりますし、 あながち他人事ではいられないのかな、とも思ったり。
さて今日も1章分です。
「ここの理解少し間違ってるよ」などあれば、どしどしご指摘いただければと思います。
第36章はまとめるとこんな感じの内容でした。
とのことでした。シンプル・・・。
グローバル経営には固有の理論が乏しいんだそうで。 逆に言うと既存の理論を当てはめれば十分ともここでは言われています。
これも結局のところ、以下の組み合わせで説明できるよ、と紹介されてます。
確かに似たような話が各章で紹介されてた感じもしますね。
とはいえ、理論的な研究も進んでいて、2つ視点があるので触れておきます。 ちなみにこの2つも、上記理論の組み合わせで説明できるとされています。
この3つの優位性を基準に判断するそうです。
なるほど、強みについてはリソース・ベースド・ビューの話だったり、 どこまで会社でやるの?については企業行動理論の話だったりするわけですね。
人の認知には限界がある、という認知心理学の考え方をベースにしてたりします。 このウプサラ・モデルは企業行動理論をベースにしているんだそうです。
なるほどー。 ちなみに本章には書いてないんですけど、リアル・オプション的な考え方にも近かったりするんですかね。
結局のところ、グローバル経営の議論って、国境をまたぐこととそれに伴うビジネス環境の違いが大きいところをごちゃ混ぜにしちゃってるよ、 みたいな話が紹介されていて、 そもそも国境は人為的に引かれたものにすぎないよ、という話が紹介されています。
つまり、ビジネスにとって本質的に重要なのは、 国境を越える越えないではなく、ビジネス環境に違いがあるかどうか? に尽きる、とのことです。
国境とビジネス環境の違いの2軸で、グローバル経営を分類してる図があったので、 リストでまとめ直してみます。
この中の、国境を越える x ビジネス環境の違いが小さい(第2象限)と、 国境を越えない x ビジネス環境の違いが大きい(第3象限)を重視していなかったのでは?と触れられています。
今後こんな感じに変化していくんじゃない?と紹介されているので、そちらもメモ。
なるほどなー。確かに国境を越える=ビジネスのやり方が違う、みたいに混同して考えてたら、 この辺の第2象限、第3象限の考え方って出てこないですね。
ちなみに今後の展望として5つまとめられていたので、上と重複する箇所もあるとは思いますが、これも簡単に箇条書き。
この最後のスパイキー・グローバリゼーションの顕在化って何なんだ?って話なんですが、 要はインターネットが普及した時代だからこそ、ビジネスで勝負を決めるのは都市の企業家コミュニティに入り込んで得られる暗黙知だったりとか、 ここだけの話・・・みたいなインフォーマル情報だったりするよ、という話のようです。
具体的には、例えばシリコンバレーと中国のシンセンのように、都市と都市の間で集中して起きるグローバル化を、 スパイキー・グローバリゼーション と呼ぶそうです。
なるほど、その場にいるからこそ得られる情報が、相対的に大事になってきてるよ、みたいなことなんでしょうか。 確かに国境関係なく、情報格差は大きそうなイメージです。 東京に人がどんどん集まっちゃうのもそれなんでしょうかね?
確かに国境って人為的なものなので、それによって必ずしもビジネスの違いが起きるわけではないですもんね。 それこそもうインターネットでは普通につながっちゃってますし。
逆に国境を越えなくてもビジネス環境の違いが大きくなってる、みたいなのは少し目から鱗だったかもです。
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